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66年目のケンカ 購入者エピソード6

2025年5月26日


エスタスが、ご夫婦の日常に寄り添い、コミュニケーションを支えた一幕です。

 

突然の電話と、病院での再会

ある日のこと、会社に一本の電話が入りました。お話してくださったのは92歳のAさん。開口一番、「集音器を買えるなら、会社まで行きます!」と、力強いお声で仰いました。

実はその日、私は偶然にもAさんがお電話をくださった市民病院の近く、車で5分ほどの駅にいました。Aさんは市民病院の相談窓口でスタッフの方からエスタスのことを知り、ご連絡くださったとのこと。そう、この病院には、以前エスタスを寄贈させていただいていたのです。

私が病院近くにいることをお伝えすると、Aさんは驚かれ、病院までお迎えに上がると、喜んでくださいました。そこには、杖をついていらっしゃるAさんの姿が。正直なところ、この方が一人で弊社まで来られるのは難しいだろうと感じました。お住まいは病院から徒歩5分ほど。日頃の通院には困らない距離だそうです。

聴こえないことで生まれた、66年目の「ケンカ」

少しお話を伺うと、Aさんの聴こえが悪くなったのは1年ほど前から。そして、切ない告白をしてくださいました。

「妻とは、結婚して66年になりますが、一度もケンカしたことがなかったんです。それが、聴こえが悪くなってから、初めて口論してしまってね…」

長年連れ添った最愛の奥様との、まさかのケンカ。その背景には、聴こえづらさからくるコミュニケーションのすれ違いがあったのでしょう。

Aさんは、毎晩寝室に行く前に、必ず奥様と手を握り合っていると教えてくださいました。その日の感謝と、翌日『目覚めることができたらまたお願いします』という想いを込めて。以前は奥様が話してくださる言葉を介して心が通い合っていましたが、聴こえが悪くなってからは、このような形でしか感謝や願いを伝えられなくなってしまったのだそうです。

エスタスが繋いだ、夫婦の絆と家族の笑顔

早速、エスタスをAさんにお試しいただきました。Aさんの表情が、みるみるうちに輝き出します。

「本当に良く聴こえる!」

Aさんの口から、まるで堰を切ったように言葉が溢れ出しました。

「ありがとう!これで女房とも話せるし、孫とも話せる!」

満面の笑みで、何度も何度も「ありがとう」を繰り返してくださったAさん。その姿は、まるで少年のようでした。66年間連れ添った奥様との絆。そして、愛するお孫さんとの会話。エスタスが、Aさんの日常に再び温かい光を灯してくれた瞬間でした。

Aさんの満面の笑顔と、「ありがとう」という感謝の言葉は、私たちにとって何よりの喜びです。これからも、一人でも多くの方の「聴こえる喜び」をサポートできるよう、努力してまいります。

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